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第40回 BIの最新動向(2)~セルフサービスBIとデータガバナンス

ビッグデータやAI(人工知能)を活用して、迅速にビジネス成果を達成する動きが急激に活発になる中、すでに20年近い歴史を持つBI(Business Intelligence)が脚光を浴びています。
そこで3回にわたって、BIとは何かを整理し、ここ数年のBIの動向について解説していきます。今回は「セルフサービスBI」について説明します。



前回のまとめと今回のテーマ

ITコンサルタントの美咲いずみは、東京都港区にあるスマイルソフトの神谷隆介社長から経営のためのIT活用の相談を受けている。スマイルソフトは、中堅企業向けのCRMパッケージソフトの開発・販売で急成長した、IPO準備中の新進企業だ。

今回の神谷社長の要望は、BIについておさらいしたうえで最新動向を知りたいということだった。いずみはBIの歴史を通じてBIとは何かについて説明したあと、最新動向である「セルフサービスBI」の説明に入ろうとしていた。

セルフサービスBIとは?

ガートナーグループは『セルフサービスBIは、エンドユーザーが、自身のためのレポート作成やデータ分析を、承認され、サポートされたアーキテクチャとツールの枠内で、設計し、実行すること』と定義しています。つまり、エンドユーザーが自分自身でデータ分析やレポート作成ができるように、情報システム部門などが環境を整備しなければなりません」といずみは切り出した。

「勝手気ままに分析をさせてはいけないということですね?」

「ご明察です。これはとても重要なことですので、あとでもう少し詳しく説明します。その前にセルフサービスBIが盛んになってきた背景について説明させてください」

リアルタイムにミクロに

「ビジネスに求められるスピード感がここ数年で飛躍的に速くなったのは、私よりも神谷社長のほうが身に染みておられると思います」
いずみの言葉に、神谷は何度もうなずいた。
「ちょっと前までは1年単位でモノゴトを考えていれば良かったのですが、今では数カ月で成果を出すことが求められています。これは私自身もそうですし、お客さまからも常々言われることです」

グローバル化の進展と市場の激変で、いつどこから競争相手が現れるか分からなくなった。このような時代では、常に自社自身も変わり続けていかなければ生き残れない。そのためには迅速に意思決定し、短期間で成果を出し続ける必要がある。

「従来のBIは、どちらかといえばバッチ処理的に時間をかけてマクロな分析をしていくものでした。それも不要になったわけではありません。しかし迅速な成果を求め続けるのであれば、リアルタイムにミクロなレベル、つまり現場のスピード感でのデータ活用も進めていかなければなりません。そのために必要となったのがセルフサービスBIです」といずみは説明する。

データマート1つ作るにしても、必要なデータ項目を洗い出したうえでシステム部門がバッチ処理的に作り、分析も専門家が実施していた。どちらも多くのバッグログを抱えており、優先順位に従って順次作業をこなしていく。

エンドユーザーから見れば、分析結果が返ってくるまで数カ月におよぶこともある。そのときには機会を失っているかもしれない。

「そこで、データマートの作成と分析の一方あるいは両方を、エンドユーザーが自ら行うセルフサービスBIがここ数年盛んになってきたのです」

データガバナンスの必要性が高まった

「なるほど。そうなると、勝手にツールを導入する事業部門もあるわけですね」

「はい。実際、セルフサービスBIの普及には、『勝手な導入』も一役買っていると言えそうです。各事業部門が次々と部門DBを作成し、部門間でデータが共有されない『サイロ化』と呼ばれる現象も、この数年で大きな問題としてピックアップされています」

こうなるとITリソースのムダが発生するし、セキュリティの問題も出てくる。また社内DBならまだしも、データを外部から収集することもあり、その中には素性があやしく正確性に欠けるものもある。

「そこでセルフサービスBIの進展に伴って、データガバナンスの必要性も急速に高まっています」

ITリソースのムダを発生させないためには、データをできるだけ共有して使えるようにしなければならない。そのためには、データの置き場所を指定し、どこにどんなデータがあるかというデータカタログを整備し、データセットの中にはどのような項目があるかという情報(メタデータ)を用意しなければならない。

またセキュリティやデータの信憑性の問題を解決するために、危険なデータソースを排除したり、データの継続的な品質確保に努めたりする必要もある。

「こういった一連の活動をデータガバナンスと呼び、セルフサービスBIの普及には欠かせないものとなっています」といずみはまとめた。

まとめ

  • セルフサービスBIとは「エンドユーザーが、自身のためのレポート作成やデータ分析を承認され、サポートされたアーキテクチャとツールの枠内で設計し実行すること」
  • ビジネスにおける意思決定と成果達成のスピードが速くなったため、データマートの作成や分析をエンドユーザーが自分で行えるセルフサービスBIがここ数年盛んになってきた
  • セルフサービスBIの社内普及には、データガバナンスの実現が欠かせない

いずみの目

セルフサービスBIの社内普及のためには、ある部門で小さく始めて速く結果を出し、それを見たほかの部門が自発的に導入を進めていく「スモールスタート・クイックウィン」の考え方が重要です。そして、その実現には、やはりツールの選定が大切だと言えます。

統合BIツール Cognos Business Intelligence

[ITブレークスルー代表 森川 滋之 記]

* この物語は、筆者の見解をもとに構成されています。
  日立システムズの公式見解を示すものではありません。
* 文章中に記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。

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【前回】第39回 BIの最新動向(1)~BIとは何か?
【次回】第41回 BIの最新動向(3)~クラウド化、モバイル対応およびビッグデータ活用
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